ツクルの大森です。
ご機嫌いかがでしょうか。

 

先日、フィンランドの教育事情を取材した動画を紹介してから、僕自身続きが気になってしまいまして、ツタヤへ走りました。
10/12からレンタル開始されているようで、借りる事に成功。すぐ観ました。

 

これです。

 

この記事は、映画の紹介をしながら僕の感想を織り交ぜていくので、長文になります。
現在もやや興奮気味なので、脱線したりするかもしれません。

 

そこで、結論を先に述べさせて頂きまして、「あぁ、そういう事か」と感じられた方は、先を読み進める必要はないという形態をとらせていただきます。

 

はい、結論です。

今すぐ観てください!
特に女性は必見!

 

「何がどうすごいの!?これじゃ何もわからない!!」

 

という方も当然多いと思います。
今すぐ観て欲しい理由が長くてくどいので、これが結論になっちゃいます。

 

長くてもいい!という方は、ありがとうございます。
先に進めたいと思います。

 

「マイケル・ムーアの世界侵略のススメ」という映画ですが、タイトルからイメージすると、戦争もので緊張感のあるドキュメンタリーという感じがしますが全然違います。

マイケル・ムーア監督がいろいろな国が取り組んでいる、素晴らしい制度を調査し、アメリカに持ち帰ってアメリカを最強の国家にしよう!というコンセプトで作られています。

 

監督はイタリア・フランス・フィンランド・ドイツ・ポルトガル・ノルウェー・スロベニア・チュニジア・アイスランドなどの国を次々と訪れ、アメリカにはない制度を調査していきます。

 

まうは、イタリアという事でイタリアの休日に関する取り組みと、人々の考え方を取材。
もう、冒頭から羨ましいのです。

 

休みまくり、遊びまくりで、人生を楽しんでいる感じがとてもいいのです。
それでいて生産性は高く、経営者も職員が休む事を推奨しているのです。
そのため、ランチが2時間!

 

やばいぜイタリア。
住みたいぜイタリア。

 

フランスでは、食事について取り上げているのですが、これがもう衝撃すぎて観て欲しい!
出来れば、情報が無いまま映画をみて驚いて欲しいです。

 

フランスまじすごいっす。
住みたいぜフランス。

 

その後も次々と各国の調査に、ムーア監督は走り回ります。
フィンランドの教育事情を調査したり、ノルウェーの開放的な刑務所を取材したり、学費無料なスロベニアを紹介したり。
どの国も住みたくなるんだぜ。。。

 

この映画の特徴は、アメリカとの比較という視点から生まれている事。
アメリカにある課題を、他国の制度を模範にする事でクリア出来ないかという視点が入っているので、アメリカの課題も浮き彫りになっていきます。

 

例えば、アメリカには有給制度が無いとか、国の保障が乏しいなど。

 

ムーア監督は今回日本には訪れてい無いのですが、日本を調査したらどのような制度をピックアップしたのでしょう。
この事を考えながら観ると、日本もいい国なのではないかと思えてきます。

 

ここからは僕の感想になりますが、いい国日本も、ややおかしな方向に向かっていると感じる事が多くなりました。
格差の広がりで貧困が深刻化していたり、人口減少で人が住めなくなる場所が生まれたり、人材不足で学校経営が危なくなり教育の質が低下しつつあったり。

どうしてこのような事になってしまったのか?について、紹介された国々を知ると少しわかるような気がするのです。

 

チュニジアの女性のセリフ

 

「私たちはアメリカを知っているけど、アメリカは私たちを知らない」

 

この言葉が、なんとなくグサッときました。
僕はアメリカの音楽を聴き、アメリカのファッションブランドを購入し、アメリカ人が書いたビジネス書を読みます。
アメリカ大統領選の情報も面白くていろいろと調べましたし、アメリカのIT事情にもアンテナを立てています。

 

でも、僕はチュニジアの事は全く知りません。
イタリアの事もパスタやピザくらいの認識で、音楽や本は知りません。イタリアブランドの服も持ってません(高くて・・・)。
フランスの事も、フィンランドの事も、ドイツの事も、アメリカに比べると知らないといっていいでしょう。

 

僕自身にも、他を知ろうとしない問題があるのですが、メディアもアメリカを中心とした報道がされているように感じます。
僕らはアメリカの社会と日本の社会を比較し、その事で世界を知ったようになっている気がするのです。

 

その結果というと飛躍しすぎかもしれませんが、アメリカの思想を取り込み、アメリカのような社会を目指している気がします。
もうちょっと分かりやすくいうと、とにかくお金を稼ごう!という社会です。

 

IT企業ではよく、KPIという言葉が出てきます。
目標を数値で測れるように設定する事です。
定められた期間に達成できるようにつとめ、給与査定や昇格査定などの評価に使われます。

 

当然、目標達成した従業員は高く評価され、しなかった従業員は低く評価される事になります。

 

そのため、従業員は定められた(あるいは自分で定めたと錯覚した)KPIを達成する事が目的となり、仕事そのものが顧客や社会にどのような影響をしているか意識しなくなってしまいます。

 

極端にいうと、顧客に隠し事や嘘をついたとしても、目標達成する事を第一に考えるようになってしまうのです。

 

僕もこれまで、いろいろな企業を経験させて頂きましたが、経営者や役員や上司が

 

「目標に向かって頑張ろう!」

 

と授業員に放つ事は当たり前のように多いのですが、一方でなぜその仕事や目標に尽力する必要があるのか、だれを喜ばせていて、どのようないい影響が社会に生まれるのかをメッセージする人は少ないように思います。

 

「顧客のため」

 

という言葉もたくさん聞きますが、その先の具体性も乏しく感じる事が多々ありました。
邪推するに、「お金を稼ごう!」という言葉を「顧客のため!」と言い換えているだけで、その先は金を稼ぐ事しかないので、乏しいのかなと。

 

くれぐれも注意していただきたいのですが、KPIや目標を持つ事を批判しているわけではありません。
お金儲けが悪いというわけでもありません。僕だってお金は欲しいです。

 

ただ、働く事の目的は、それだけではないという事をこの映画は気づかせてくれるのです。

 

イタリア人夫婦は、人生を楽しむために働く姿を見せてくれました。
フィンランドの先生は、「学校は幸せになる方法を教えるところ」と言いました。
ポルトガルの警察官は、尊厳こそがが原理原則であると言いました。

 

彼らから感じるのは利己的に仕事をする事ではなく、より良い社会を作るための活動に参加している事です。
社会主義とか資本主義とかそういう話ではなく、互いが幸福になれるいい社会を作ろうというだけです。

 

とても当たり前のように感じますが、そのような行動を取れているのでしょうか。
僕は、沖縄の人々はこの事に最も共感する民族ではないかと思うのです。

 

ゆいまーるや、いちゃりばちょーでーという言葉がこの思想を言い表していると思うのです。

 

そうにも関わらず、沖縄の社会は良くなっていません。
もう少しクレバーに、あるいはスマートにならなければならないのだと思います。
(そこにプログラミングは有効だと思います)

 

最後になりますが、アイスランドの紹介で女性の強さが取り上げられています。
これが大変に強いのです。
これをみて僕は、沖縄の女性は、これまでもこれからもとても重要な存在であると感じました。

 

ぜひぜひ観て欲しいです!

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