制限コードと精密コードという言葉をご存知でしょうか。

イギリスの言語学者、バジル・バーンステイン氏の研究にある言葉です。

簡単に言えば、精密コードは、物事を客観的、抽象的、人格的に述べるコードであり、限定コードは、物事を主観的、地位的に述べるコードである。たとえば、子どもを寝かしつける際に、「どうして早く寝なければならないの?」と尋ねられた場合、「早く寝ろと言っているのだから、早く寝なさい。親の言うことが聞けないのか」と応じるのが限定コードであり、「早く寝ないと、朝起きるのが大変でしょう。今朝も眠いと言っていたじゃない」と応じるのが精密コードである。
-wikipedia

精密コードを用いると、論理的で明快に説明され、納得がいくようにコミュニケーションが取れます。
制限コードを用いると、面倒な時間をかけず力で押さえつけ、いう事を聞かせる事が出来ます。

バーンステイン氏の研究によると、イギリスの労働者階級家庭では制限コードが多く用いられ、中流階級家庭では精密コードが多く用いられたそうです。
学校は、精密コードを公式言語としている為、精密コードに慣れていない労働者階級の子供たちは、学校の授業についていけないという問題を指摘されています。

反対に捉えてみると、家庭でも精密コードを出来るだけ使うように意識する事が、子供たちへのいい教育という訳です。
とはいえ、事あるごとに丁寧に言葉を選んで話をするわけにもいかないと思いますので、「出来るだけ」そうして接するよう心構えが必要なのだと思います。

「宿題しなさい!」というキーワードは、どこの家庭でもよく使う事と思います。
しかしながら、なぜ宿題や勉強をしなければならないのか分からないまま、子供たちが勉強してしまうと、勉強嫌いになってしまう可能性があります。

ここは精密コードを意識して、なぜ宿題をしなければいけないのか、きちんと丁寧に教えてあげる事が大切ですね。

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