週末、子供の勉強を見ながらおやつにプリングルスを食べていました。
サワークリーム&オニオン味。
久しぶりたべると、めちゃくちゃ美味しいです。
子供と競うように食べて、あっという間に無くなってしまいました。
無くなってしまうと、手元が寂しくなるもので、ケースを手にとって眺めていると、子供が
「このパッケージ凄いんだよ。普通のチップスが玉ねぎの浮き輪をつけて、クリームにダイブするんだよ!」
と教えてくれました。
よく見るとたしかにそうなっています。
味のついていないチップスが、わざわざジャンプ台に登って、クリームにダイブ!
このクリームを作ったのは味のついていないチップスに違いありません。
味のついていないチップスが、飛び込みを楽しもうと、サワークリームを作ってボウルに入れ、ハシゴとジャンプ台を設置して、登って飛び込んだのです!
なんという発想!
正直言って、狂ってるゥっ!!
たぶん、このデザインに決まるまでのプリングルス社の会議はこうです。
社長:
「最近のチップスのデザインはどれも在り来たりだ!誰か変わったのは無いのか?!」
デザイナーA:
「じゃがいもの美味しさをアピールするために、採れたて感を出してはいかがでしょう」
社長:
「違う!そういうのは他社がやっておる!」
デザイナーB:
「では食べやすさを際立たせて、若者が持ち運びするビジュアルなどはいかがでしょう」
社長:
「だめだ!そういうのはやり尽くした!」
デザイナーC:
「あのぅ、ちょっと変だと言われるかもしれないのですが・・・」
社長:
「なんだ?言ってみろ」
デザイナーC:
「チップスがサワークリームに飛び込むというのはどうでしょう」
社長:
「なに!?なんだそれは詳しく聞かせろ!」
デザイナーC:
「あ、は、はい!えーと、これこれこうでこうです!」
社長:
「素晴らしい!こういうのを待っていたんだ!君の案を採用する!」
こうしてデザイナーCは昇進し、今や年収3,000万プレイヤーになっているとかいないとか。
さて、何が言いたいのかというとですね。
こういう発想は、僕のウチではよく聞きます。
ウチの4歳児がよく話す内容にとても似ているんです!
4歳児の話は例えばこう。
「僕は蚊によく刺されるから僕は美味しんだ!飴の味がするんだ!」
「僕はブロックで宇宙まで届くロケットを作ったよ!」
「アイスをチップスの中に入れたら美味しいんだよ!」
プリングルスの手にかかれば、どれもデザインとして採用されそうではありませんか。
僕らは、「こんなのはダメだ」と自分自身で決めてしまうことが多く、限界を自分で決めてしまっているのかもしれません。
先日、大学で授業を行った時に、広告のラフスケッチを描くテーマを投げかけました。
みんな初めての試みで、苦戦していました。
ようやく描き上げたラフは概ね、どこかで見かけたようなもの。
何名かに聞いて見ると、ぶっとんだ発想は難しいとの事でした。
ぶっとんだ発想を、必ずしもしないといけないわけではないのですが、発想を自分で殺してしまう事は、挑戦を殺してしまう事にも繋がる気がしました。
常識から外れた、おかしな発想でもいいんです。
恐れずに発言していいんです。笑われたら「ウケた!」と思えばいいんです。
限界を超えた発想は、笑われる事もありますが、賞賛される事もあります。
そして実は、4歳児が毎日超えているのです。