最近出たAIをめぐる3つのニュースが、とても気になりましたので、ご紹介します。

1つ目は、AIが囲碁で人間を超えたという事象の続きで、大変興味深いです。
DeepMind社というアメリカの会社(Google傘下)が開発した、AlphaGOというAIがあります。
このAlphaGOは、囲碁の世界チャンピオンを負かし、話題となりました。

ニュースは、この話の続きです。
DeepMind社は、新たにAlphaGO ZeroというAIを作ってAlpha GOを負かせたというんです。
それもAIの学習方法が全然違うのです。

旧型は、たくさんの囲碁のデータを用いて学習していきます。
新型は、データを用いず自分で考えて学習していきます。

その結果、新型が旧型に勝ったというのです。

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囲碁AI「AlphaGO」の次世代版は、自己対局で「最強」を超えた
https://wired.jp/2017/10/19/more-powerful-version-of-alphago/
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ルールさえ分かれば、AIは人類が及ばないところまで考えを深める事が出来る事を意味していないでしょうか。
答えがある問題に関しては、もはや全てAIに任せた方が速い、という時代が来たのだと思います。
まだ商用化はされていませんが。

二つ目は、クリエイティブなお仕事、例えばデザイナーなどが必ずと言っていいほどお世話になる、Adobeという会社のAIニュースです。
Adobeは、画像の解析と処理をAIに任せていくことを研究しています。
そのAIの名前は、なんとAdobe Sensei!「先生」ですよ!英語圏でそう呼ぶのですよ!!なんか嬉しい。

で、先生なんですけど、人間が3時間かかる作業を3秒で済ませてしまうそうです。

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Adobe MAX 2017:Adobe Senseiを活かした最新のアイディアを披露した「Sneaks」
http://news.mynavi.jp/articles/2017/11/02/adobe/001.html
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僕もかつてはデザイナーだったので、この衝撃はすさまじいものがあります。
クリエイティブは、AIにはできないと思っていましたが、いつか抜かれるかも…
極端に言えば、適当な落書きをして先生に見せると、ハイレベルな作品に仕上げてくれるという事です。
それも何パターンも!

これは便利すぎるので、商用化されたら一般の人たちにも売れるでしょう。
AI、クリエイティブに進出の話題でした。

3つ目は、ちょっと都市伝説っぽいのですが、以下のニュースです。

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終わりの始まり…? 独自言語で話しはじめた人工知能、Facebookが強制終了させる
https://www.gizmodo.jp/2017/08/facebook-ai-sf.html
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これが本当だとすると、シンギュラリティが起こります。
いや、「起こった」という事です。

シンギュラリティとは、AIが人間の脳を超えた時の事象の事で、その先は予想できません。
だって、僕らの脳で予想しても、AIの方がよりすごいんだもの・・・

少しカルト的な話題ですが、AIの能力が上がっている事は間違いないでしょう。
シンギュラリティに近いくらいに。

この3つの事象をどのように捉えればいいのでしょうか。
いずれも、AIを開発しているのは「まだ」人間であり、人間の目的は人間の社会を効率よくしようとしています。

簡単にいうと、ぼくらの仕事をもっと楽にするための道具を作ってますよ、という事です。
世界を終わらせようとして作っているマッドサイエンティストはいないという事です。

AIは「まだ」道具ですので、僕たちがこの優秀な道具をどう使うかを考えるフェーズに来たのだと思います。

AlphaGO ZEROを使って、Googleは電気エネルギーの消費を効率化し、省エネ化しました。
交通渋滞や医療など、多くの課題に用いられる事でしょう。

Adobe Senseiは、VRなどの仮想空間をより完璧なものにするかもしれません。
見たこともない景色や、味わったことのない体験を作り上げるツールになるでしょう。
それによって僕たちは感受性が高まり、よりクリエイティブな理想的な社会を作るかもしれません。

FacebookのAIは人類絶命ではなく、ネットワークによって全ての電子機器をつなげ、エネルギー効率を良くするかもしれません。人類による環境汚染が止まるかも。

AIのニュースには、ますます注目です。

※11/16追記
FacebookのAIニュースについては、研究者による真相が明らかになっています。

「2つのAIが“独自言語”で会話」の真相–FacebookのAI研究開発者が明かすhttps://japan.cnet.com/article/35110443/

こちらの内容によると、予想されていたことであり人間を脅かすような話ではないようです。

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