前回は初任給16万円でスタートしても、20年で26万になる事は可能っぽい!という話をしました。
では、どのようなスキルを身に付ければ、1年間で5千円アップ出来るのでしょうか。
(画像はすいません。それっぽいフリー素材です。)
ここから、学生に伝えた授業の内容となります。
まず、賃金を得るという事を改めて考える必要があります。
賃金は企業から従業員に支払われるものです。
従業員は、賃金をもらう代わりに労働力を提供しています。
企業は、労働力を可工して商品やサービスに変換します。
商品やサービスを消費者が購入すると、企業にお金が入ります。
とても単純です。
企業は、得たお金のすべてを従業員に支払うわけではありません。
会社の家賃、光熱費、来期への投資、借金返済、納税など様々な支出があるので、
一部を従業員に支払う事になります。
持っているお金の大きさを図にするとこう。
従業員<企業
この時の企業の振る舞い方については、また改めてマネーゲーム編として記事を書きたいと思いますが、ここでは先を急ぎましょう。
従業員の賃金を上げる為には、企業にもっとお金がなけれなりません。
企業がお金を得る方法は、消費者に商品やサービスを売る事ですから、従業員は商品やサービスを売る事を考え事が重要となります。
つまり、消費者により売れる商品を提供するスキルが、賃金に繋がるという訳です。
需要と供給の関係でみると、供給が少なく需要が高い商品は高額で取引されます。
分かりやすくいうと、希少な商品は高いという事。
希少な商品を作るスキルは希少なので、希少なスキルは高いという事にもなります。
この事について、非常に分かりやすく具体的に説明している藤原和博さんの記事をぜひお読みください。
僕の登壇内容は、ほぼこれに影響されています。
ここで学生のおかれている状況を考えてみました。
学生が社会を知る手段は、大人が思っている以上に限られています。
彼らが接触する大人は、「親」「先生」「バイト先の上司」「先輩」がほとんど。
このうち、22年間でもっとも多く接するのは、親となるので親が子に社会について話す機会をもつことは大切だったりします。
とはいえ、4つの大人たちだけでは、世界観が狭くなりがちです。
「慣れ」のコミュニケーションになってしまうので、なかなか先にある社会に目がいかないのです。
学生はこうした環境で育っているので、社会で求められているレアスキルについて分かっていません。
実際に、グループワークで議論してもらいましたが、5つ出す事がしんどいようでした。
例をあげるとすると、英語というスキルは海外観光客が増えている昨今、観光業界や飲食業界から高いニーズがあります。
しかしながら、(カタコトでも)英語を話せる人というのは少ないわけではないので、賃金はそこそこだったりします。
プログラミングのスキルは現在も不足していますし、これからもっと足りなくなると言われている(2030年には80万人不足)ので、レアスキルとなるでしょう。
子どものうちからプログラミングを学ばせるのは、価値が高いですよ!お母さん!
レアスキルが何かを把握するには、日ごろからアンテナを張る必要があります。
今回対象となった学生は3年生が多かったので、ちょうど就活時期。
就活時期には企業調査をするので、レアスキルを把握しやすい時期になります。
賃金をあげるためには、消費者が求めている商品を提供する事にありますから、
・お客さんがどんな人で
・どんな課題を抱えていて
・どんな商品で課題解決がなされているか
を知る事は、その会社で必要なスキルが分かります。
いくつかの会社の話を聞けば、業界で求められている希少なスキルも分かってきます。
ぜひ、就活時期をうまく利用して、企業から話を聞いてもらいたいです。
自己分析も大事なんですけど、自分の内面だけでなく外の状況を知る事もしましょうと伝えました。
(次回!身に付けるべきスキルを発見したらどうすればいい?!)